金沢市内で栽培された葡萄でワイン造りを行っている”ヴァン・ド・ラ・ボッチ”。2019年のソーヴィニョン・ブランが初リリースで、本当に少しづつ生産量を増やしていますが、まだまだ極々少ない量しかリリースしていません。 オーナーは、本多 雅人・路代夫妻。ご夫婦ともに他県で生活されていましたが、旦那様のご両親の介護で石川に戻り、同時に次男さんも自閉症だった事もあって、息子さんが自信を持って働ける場を作ろうと思われたそうです。その時、山梨県にある障害者支援施設兼ワイナリーの存在を知り、一念発起で”ヴァン・ド・ラ・ボッチ”を設立しました。 ワイナリーは金沢大学より更に山奥へ行った場所にあり、周辺3naの畑を所有。3つのエリアで現在19品種を実験的に栽培しています。かなり数多くの品種を栽培していると思われるでしょうが、新しい場所での葡萄栽培は、どの品種がどの土壌・気候に合うか色々試さないといけません。その為に多くの品種を試しています。 |
畑は山間のやや小高い丘のような場所にあり日当たりもよい場所。土壌は、”赤戸室“と呼ばれる酸化されて生成された岩石で、 表面は赤みを帯びてもろいため、 小さく崩れて砂れき質の土壌となっています。大変水はけの良い土壌がヴァン・ド・ラ・ボッチの強み。 栽培はできるだけ化学農薬や添加物を使わず栽培を行っています。今後、葡萄の樹齢が上がったり、適した品種が分かれば、興味深いワインも数多く出てくると思います。 2016年に栽培を開始された時、”どこにそんな場所あったかな?”と思っていましたが、沢山のボランティアの人に手伝ってもらい、素晴らしい畑が出来ています。日本では比較的難しいとされるピノ・ノワールも栽培しており、将来的には単一でのワイン造りを行うそう。 まだまだ生産量は少ないですが、本格的なファームワイナリーとして、ワインファンを楽しませてくれると思います。 |
■ヴァン・ド・ラ・ボッチ ボッチ・オレンジ(ダイオウサソリ)[2021] スクリューキャップ※要クール便 ステンレス発酵後、オーク樽でそのまま熟成させたオレンジワインです。このワインの持つ渋みを表現する、まさに「ダイオウサソリ」の刺激を感じるチャレンジングなワインです。生産数は300本未満。 【産地】石川県金沢市俵町 【品種】プティ・マンサン100% 【製法】ステンレスタンク醗酵16日間。その後オーク樽で8ケ月間熟成(MLFあり)。荒濾過後びん詰め。 【タイプ】オレンジ(白)ワイン・ややコクのある辛口 赤茶けた濃い色合い。荒く濾過したのみですので濁りがあります。マホガニーの蜜っぽさに紅茶の香りが特徴。 衝撃的なファーストアタック、渋みと酸味が口中にいっぱい広がった後、時間が経つにつれ旨味を伴った果実味が際立ってきます。長期熟成も可能な楽しみなワインです。 |